酔狂家蝶 // 十九時辺境

日記風駄文

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8:ナツキドリ2

*夏気取りが続きます。夏だし!

*それにしても、悪い冗談のような名前だ。ナツキドリ。





 サンザシさんの頭に一羽、ナツキドリがとまった。どうやら、懐きの習性には逆らえないらしい。
 例の物凄い声でさえずっている。
 そう言えば、今日はシダさんが静かだ。代わりに背後で異音がする。
「コケちゃーん、すごくいい笑顔だネー」
 ナツキドリとの会話を一時中断し、南天さんが話しかけてくる。どうやら、サンザシさんにとまっていた鳥に、注意をしていたらしい。
「アハッ、そうですか~?」
 会話が切れたそのナツキドリは、また、サンザシさんの方へ飛んでいった。南天さんは、少々悲しそうな顔をしていた。
 それはいい、いいのだ。
 ただ、背後が気になる。もふもふしている小鳥とは別に、もふもふした音が聞こえてくる。
 どうにも気になったので、あいかわらずどことなく幸せな気持ちで振り返ると、そこには、シダさんが埋もれていた。ウワァ、埋もれてるよ、ナツキドリに。
 目測ではあるが、千羽を超えてるんじゃないだろうか。
 シダさんは、ばたばたと暴れてはいるが、声は出せないようだった。代わりに時折、例の恐ろしい鳴き声が轟く。
 さすがにあっけにとられてみていると、もふもふの固まりから腕が一本、二本と生え、足がにゅっと突き出して、もふもふ怪人が生まれる。
 どうやら、シダさんが起きあがったようで、次はナツキドリから全力で逃げ出した。
 ナツキドリはおもしろがって追いかけているように見える。追いついた鳥から、頭と言わず背中と言わず、つつきまわしている。
「大丈夫ですかシダさーん」
 手のひらでラッパを作って叫ぶと、
「こいつらいっつもこうなんだー!」
 半泣きの声が響いてきた。

 南天さんと、駅前に出来た甘味処についてあれこれと話していると、いつの間にか日が沈もうとしていた。
「今日はこの辺で~、さよなら~」
「ばいばーい、コケちゃーん」
 南天さんは自転車を押して歩いていく。頭に一羽、ナツキドリを乗せたまま、サンザシさんも逆の方向へ歩いていった。
 シダさんは、相変わらず河原でつつかれていた。
  1. 2007/08/26(日) 12:59:31|
  2. タイトル未定 // 思い出したら更新中
  3. | コメント:1
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コメント

切島が質問したの?
  1. 2007/08/28(火) 09:16:44 |
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  3. BlogPetの丹月 #-
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切島
* 生まれは蜜柑と梅干しの国
* 字書き、と見せかけて絵も描く

* 最近、ニートから準ニートにランクup

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